栃木県宇都宮市で餃子と大谷石を堪能する

栃木県宇都宮市の有名餃子専門店正嗣(まさし)の焼餃子
栃木県宇都宮市と言えば餃子が有名ですが、意外と知られていない日本では珍しい歴史的建築物の群れがある街でもあります。
今回はそんな宇都宮へ旅をしてきました。
何はともあれまず餃子を最初にいただこうと思い、餃子専門店で有名な正嗣(まさし)に行きました。
日曜日の午後2時ぐらいに到着して、お店の側面に6人ぐらい並んでいました。
取り敢えずその後ろに並ぶとあっという間に列が進みすぐに中に入れました。
カウンター席のみの活気ある中華屋さんのような感じです。
キッチンはおば様たちが4人でまわしていました。
肝っ玉母さん的な感じでサクサク注文をとってサクサクお会計をする回転の早い感じでした。
予備知識なしで行ったので、入って「メニュー下さい!」と言ってしまいましたが、そこはまさしく餃子専門店「焼餃子210円」と「水餃子210円」と「冷凍餃子200円」の餃子だけでした。
念の為「一人前じゃ少ないですよね?」と聞くと「大体少ない人でも2人前は食べますよ!男の人だったら3人前ぐらいいく人も多いですよ!」と言われたので焼餃子と水餃子を1人前づつにしておきました。
そして出てきた餃子は大きさも味も、昔ながらのど真ん中の餃子です。
焼餃子は普通に醤油とラー油と酢で食べます。
水餃子は餃子が入ってる器に、お湯が入ったまま調味料を入れて、スープ餃子の感じで食べます。
ブレないというか、たぶん今までもこれからも変わらない、ずっと食べ続けられる安心できる味なのかなぁと思いました。
あと、食べに来ているお客さんと同じぐらいのペースでお持ち帰りの餃子を買いに来ているお客さんが多かったのに驚きましたが、ネットでも販売してるようですね!
さぁ、それでは今回のメインですが、宇都宮市の大谷町というところではその名も「大谷石」という石材があります。
そしてその大谷石を使った倉庫などの建築郡がいたるところにあるのが宇都宮の街なのです!
栃木県宇都宮市の大谷石建築
この写真が大谷石の石切り場(左)と大谷石の建築です。
真ん中の写真がわかりやすいですが、ヨーロッパのような石の壁に和風の屋根や蔵戸が合わさってるような不思議な建築です。
僕の田舎にも古くから残る蔵は多いものの、ほとんどが土の壁なので、宇都宮や栃木県近隣のような石積みの蔵はとても惹かれます。
たぶんあまり興味のない人にとっては「石の壁なんてどこにでもあるんじゃないの?」って思う方もいらっしゃると思います。
確かに今の日本では、レンガの壁や石の壁など、ヨーロッパのような建物が至るところで見ることが出来ます。
でもこの大谷石の建築の一番の凄さは「実際に石を積み上げて壁を作ってる」ところなのです!
よく意味が解らないと思うので解説いたします。
普段街で見かけるレンガや大理石で出来た壁は、基本的には表面に貼り付けてるだけの物です。
本来ヨーロッパなどの石文化の国々では、建物の壁や柱を作るのにレンガや石材を積み上げて、セメントで固めながら分厚い壁を作っていきます。
そして最後に見た目を綺麗にしたい場合は、その上に漆喰を塗ったり薄い石を貼ったりしています。
ところが日本では石積みで壁を作ることはなく、木造で建物を作るのが主流でしたので、木造で骨組みや壁を作り、そこにレンガ風の薄くスライスされたブリックタイルや大理石などを貼りつけたりして、ヨーロッパ調に見せたりしています。
鉄筋コンクリートや鉄骨で家を作る場合も同じく、最後に見た目だけのレンガや石を貼るという本質的にはヨーロッパとは全く異なる建築なのです。
ところがこの大谷石を使った建築物は、表面に貼り付けているだけではなく実際に積み上げて壁を作っているんです!
建物の中に入ると分かりますが、普通外部がレンガや石で出来ていても、中に入ると白い壁だったりしますが、大谷石の建築は元々蔵や倉庫に使われていた物が多いので、中に入っても大谷石をそのまま見せてる場合が多いです。
だから本当に石を積み上げて作っているんだなぁーと実感できます。
ちなみに写真の一番右の教会に関しては、鉄筋コンクリートの建築の表面に大谷石を貼り付けただけです。
しかし何故こんな素晴らしい建築が普及しなかったのか・・・・・恐らく耐震性が関係してるのではと思います。
石を積み上げる工法は地震大国の日本では中々勇気のいる工法ではないでしょうか?
実際過去の大地震で大谷石の建築はかなり壊れてしまったと専門書に書いてありました。
それから何度か改良を加えて進化を続けているそうなので、現代でも通用する素晴らしい建材の一つには変わりないです。
ですので今残ってる古い大谷石の建築物は、耐震補強を加えたりして寿命を伸ばしているようです。
でも至るところにある大谷石の蔵全てが耐震補強をしてるとも思えないので、中には全部の地震を耐え忍んだ、元々頑丈な蔵もあったのかもしれません。
いずれにせよこの特殊な建築が見られる栃木県はイイところでした。

補足ですが、世界遺産の登録数1位のイタリアにも地震はあります。
石積みで出来た民家が倒壊されてしまったとニュースで聞いたこともありますが、古くから残る世界遺産の建築物も同じように石積みで出来ています。
でも一部の建築物が今も残ってるのには理由があるようです。
それがどうやら「ローマンコンクリート」と呼ばれる当時のイタリアの火山灰を含むコンクリートらしいのですが、今のコンクリートの倍の強度だという話です。
今では材料がなくなって同じコンクリートは出来ないそうです。
もちろん壁の厚みやアーチなどの構造も関係してくるでしょうが、様々な要因が重なり、幾度の地震にも耐えているようです。

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