フランス料理の歴史を感じるアン ヴェッシー

京橋フレンチイタリアン居酒屋東京バルバリの熊野地鶏のベッシー包みアルビュフェラソース
この丸いのはなんでしょう?
正解は、今日から東京バルバリでやりはじめた熊野地鶏のベッシー包み、アルビュフェラソースです。
ベッシーって変な名前ですが、これは豚の膀胱を使ったクラシックフレンチの偉大なる調理方法です。
とても手間とコストがかかるので、わざわざ技術の発達した現代にこの古典的な調理方法にチャレンジするのは、そうとう料理を楽しんでやってる人か、情熱がないと手を出さないでしょう。
ベッシーのイイところは、この風船の中に食材を入れて火を通すことによって、水分や香りが逃げずに、食材を本当に美味しくいただけるのです!
もちろん今はベッシーを使わずに、調理用バルーンを使ってやったり、真空調理器を使ってやれば同じ味が出来るでしょうけど、それはあくまで味だけの問題です。
自家焙煎したコーヒー豆をネルドリップするような、プロセスが脳に訴えかける料理です!
ちなみにこの豚の膀胱は、本国フランスでは中国産の乾燥したヴェッシーを使ってるそうです。
京橋フレンチイタリアン居酒屋東京バルバリの熊野地鶏のベッシー包みアルビュフェラソース中国産のベッシーは大きくなった豚の膀胱を乾燥して使うらしく、国内で手に入る豚の膀胱よりはるかに大きいです。
これをはじめるにあたって、乾燥した膀胱を探したのですが中々見つかりません。
やはり小池シェフが帝国ホテル時代に見たヴェッシーはビニール袋のように薄くて、ゴム風船のように大きかったようです。
うちの会社の中華食材担当のスーパーエージェントが上海とシンガポール、フランスの中華街を探していますが今では手に入れるのが難しいようです。
結局まだ探せてないので、国産の豚の膀胱を生の状態で仕入れて、下処理をして空気を入れて乾燥させ、水でもどして牛乳で洗って使います。
かなり大変・・・
そんなプロセスでこの料理になります!
料理をご提供する際は、一度包んであるところをお見せして、その後こちらで切り開いてソースをかけてお出しします。
このソースは鶏料理によく合うソースアルビュフェラです。
ベースはシュープレームソースを使います。
シュープレームソースとは鶏の出汁とクリームとバターを使ったクリームソースです。
それにピーマンのピュレなどを加えて作ったのがアルビュフェラソースです。
しっかりと濃厚なソースが、ベッシーで美味しさを閉じ込めた鶏をさらに美味しくします。

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